岡本真さんの『ウェブでの〈伝わる〉文章の書き方』を読みました。
著者の岡本真さんはYahoo!Japanに10年勤め、その間にウェブプロディーサーとしてYahoo知恵袋をはじめとしたサービスの企画や運用を担当していました。
本書では、そんな著者が培ったウェブで伝わる文章の書き方に関する知識やノウハウが紹介されています。文章の具体例が豊富で、どこをどう直せばいいのかがポイントとともに解説されており、勉強になります。
ウェブは、本や新聞、雑誌とは異なる特徴や特性を持っています。ウェブで伝わる文章を書くためには、そんなウェブならではのルールやコツを学ぶことが上達への近道です。
本書で学んだポイントを、私が考えたことも含めて簡単に紹介したいと思います。
ウェブでは惹きとなるタイトルや見出しが重要
ウェブでは惹きとなるタイトルや見出しがとても重要です。
ウェブで読まれるためには、その前に3つの段階があります。
- 目にとまること
- 選んでもらうこと
- 読んでもらうこと(伝えること)
まずは目にとまること、これは検索結果などに表示されることです。
次に選んでもらうこと、これは検索結果で表示された中からクリックしてもらうことです。
次に読んでもらうこと、ざっと記事の見出しに目を通して、興味を持ってもらうことで、ようやく記事を読んでもらうことができます。
どんなに素晴らしい内容の文章でも、まずは読んでもらわなければ伝わりません。読まれるためには、惹きとなるタイトルや見出しが必要になります。分かりやすく、ユーザーの興味を惹くタイトルや見出しをつけることがポイントです。
過剰な敬語は使わない
Webの文章では伝わりやすさが大切です。丁寧なことは大切ですが、過剰な敬語は文章を冗長にし、読みにくくしてしまいます。過剰な敬語は使わないようにしましょう。
- させていただきます → いたします
△ 改定させていただきます
○ 改定いたします - いただくことができません → いただけません
△ お乗りいただくことができません
○ お乗りいただけません - ~いただきますようお願いいたします → ~ください
△ お越しいただきますようお願いいたします
○ お越しください - ~いただく〇〇 → ~になる〇〇
△ お乗りいただくお客様
○ お乗りになるお客様
伝わる文章の書くポイント
伝わる文章を書くために必要なポイントをまとめてみました。
- 誰にでも分かりやすく、読みやすい文章で書く
- 難しい漢字や言い回しを使わない
- 伝えたいことは前に、補足的なことは後に書く
- キーワードを意識して書く
- 1文を短くする(1文は40文字程度が目安)
- 改行を入れる(1段落は3行程度が目安)
- 箇条書きを活用する
- 専門用語はできるだけ使わない
ウェブでは、直接会って話すときと違って、相手の顔を見ながら、補足するということができません。
自分の云いたいことを、きちんと、分かりやすく伝えるためには、「伝わる」文章を意識して書くことが大切です。