30代のAGA治療記〜髪が生えるまでの180日間〜

30代になって、最近よく髪が抜けるな~と思っていたら、美容室で「ハゲてませんか?」という趣旨のことをやんわりと言われ、家に帰ってから手鏡で頭部を見て衝撃を受けました。「ハゲてるやないかい!!!」

皮膚科に行って、AGA治療を始めてから6ヶ月、ようやく髪が生え揃ってきまました。私が受けたAGAの治療の内容、髪が生えるまでの経過、髪を生やすための生活習慣の改善点を紹介します。

AGA治療のビフォーアフター

まずはAGA治療前の状態と3ヶ月後、6ヶ月後の状態をビフォーアフターで見ていきましょう。

AGA治療3ヶ月後(頭頂部ハゲ)

左側が治療前、右側がAGA治療をはじめてから3ヶ月目の写真です。このころ、ようやく髪が少しずつ生えてきました。ですが、まだまだハゲが目立つ状態です。期待と不安が入り混じった気持ちで治療を続けました。

AGA治療3ヶ月後ビフォーアフター

AGA治療6ヶ月後(頭頂部ハゲ)

半年間のAGA治療により、ようやくハゲが目立たないレベルまで髪が生えてきました。左がAGA治療開始前、右が6ヶ月後の写真です。ビフォーアフターで比べてみると、よくここまで髪が生えたものだと、ちょっと感動です。

AGA治療6ヶ月後ビフォーアフター

AGA治療6ヶ月後(M字ハゲ)

続いてM字ハゲの治療前と6ヶ月後のビフォーアフターです。こちらはまだ少しM字感がありますが、しっかりと産毛が生えてきました。とりあえず、気にならないレベルにはなっています。M字部分は頭頂部に比べるとAGA治療の効果が出にくいそうなので、生えてきてよかったです。数年間はさらに改善する可能性があるそうなので、今後に期待です。

AGA治療6ヶ月後(M字ハゲ/拡大)

M字ハゲの拡大写真です。こうしてみると、髪の生え際が前に出てきて、髪が生えているのが分かります。特に、M字の尖っている部分がなくなったのが嬉しいです。

AGA治療の内容と経過

私が行ったAGA治療はプロペシア(飲み薬/1mg)とミノキシジル(塗り薬/5mg)です。AGA治療の王道ですね。他に特別なことはしていません。

ですが、病院探しに苦労したり、治療開始直後は副作用に悩まされたりと、いろいろとありましたので、私の体験談をシェアしたいと思います。これからAGA治療を始める方にとって、少しでも参考になれば幸いです。

AGAの予兆、抜け毛が増えてきた?

30代に入ったころから、「ちょっと抜け毛が増えてきたかな?」と感じることがちょくちょくありました。ですが、特別多いわけではなかったので、「まあ、こんなものだろう」と特に気にはしていませんでした。

(ましてや、これがハゲのはじまりだなどと、このときは思いもしませんでした・・・)

後日お医者さんに聞いたところ、髪が抜け始めてから、自覚できるくらいまでハゲるには少なくとも数年はかかるそうです。このころから、気が付かない内にAGAが少しずつ進行していたようです。

美容室で(遠回しに)ハゲを指摘される…

30代も中盤にさしかかったある日、行きつけの美容室で、「あれ、ちょっと頭頂部薄くなっていませんか?」という趣旨のことをやんわりと言われました。

まさか~と思いつつ、家に帰ってから手鏡で見てみると…。

「ハゲてるやないかい!!!」

頭頂部ハゲ

最初は、「最近抜け毛が多いな~」程度に思っていたのですが、頭頂部って自分じゃ見えないですよね。なので、美容師さんに指摘されるまで、こんなにハゲているとは夢にも思いませんでした。

こちらは額部分です。M字ハゲも見事に進んでいます。AGAについて調べるまでは、M字ハゲという概念がなかったので、この時まで気が付きませんでした…。

M字ハゲ

ハゲを自覚した日は、ショックであまり眠れませんでした。。。

どうやらAGA(男性型脱毛症)らしい

まずはネットでハゲについて色々と調べた結果、どうもAGA(男性型脱毛症)らしいということが分かりました。

AGAは男性のハゲの原因として最も多く、ハゲをイメージしたときに真っ先に思い浮かぶハゲ方です。頭頂部のハゲと額部分がM字型に後退していくM字ハゲが特徴です。

AGA分類
出典:https://www.mens-svenson.net/kamikoto/aga/basicknowledge/cure-thinninghair2/

AGAは進行度とタイプによって9つの型に分類され、私は「Ⅱv型」でした。M字ハゲと頭頂部のハゲが少し進んでいる状態です。

日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン(2017年版)」によると、日本人男性の3人に1人がAGAを発症します。20代後半から30代にかけて発症することが多く、20代で10%、30代で20%、40代で30%、50代で40%と年齢があがるについれて増えていきます。日本人にハゲが多いわけですね。

AGAは遺伝性のため、父親や祖父にハゲの方がいる場合は、AGAを疑います。女性から遺伝する可能性もあるので、一家の男性陣が誰もハゲていなくても油断はできません。例えば、母方の祖母がAGAに関連する遺伝子を持っており、母親、あなたへと遺伝していた場合、あなたはAGAを発症する可能性があります。つまり、誰もがAGAになる可能性があるのです。

ちなみに、女性がなる女性型AGA(FAGA)もあります。こちらは、名前こそ似ていますが、男性のAGA(男性型脱毛症)とは別物になり、症状や治療法が異なるので注意が必要です。例えば、AGA(男性型脱毛症)の治療法として最も一般的なプロペシア(フィナステリド)は女性が服用しても効果がありませんし、副作用の危険性等から女性は服用が認められていません。ミノキシジル(塗り薬)についても女性は男性より薄い濃度の使用しか認められていません。

AGA治療専門クリニックを探すがどこも高額で怪しい…

さて、AGAについて一通り調べたところで、いよいよ病院探しです。

まずはAGA治療専門クリニックがあるようなので、いろいろ調べてみました。ですが、正直、ちょっと怪しいところが多いです。もちろん、いずれもお医者さんが経営しているのですが、ビジネス色が強くて、本来は不要な薬を進められたとか、いきなり高額な植毛を契約することになったとか、あまり評判がよくありません。

美容整形クリニックと同じような手法で経営しているクリニックが多い印象でした。綺麗なホームページと魅力的な広告で集客して、お医者さんの診察は形だけで、美人でトークが上手なスタッフに高額なプランを進められて、ついつい契約してしまったという話が散見されました。

日本では認可されていない薬(認可されていないくてもお医者さんが個人輸入して処方できる)を処方されることも常態化しているようです。そういった薬は、もちろん効果を見込んでの処方ですが、副作用について国内できちんと調査がされておらず、重大な副作用が出たときに公的制度(医薬品副作用被害救済制度)で補償されないなどデメリットがあります。

もちろん、患者目線のきちんとしたAGA治療専門クリニックもあると思いますが、見極めるのは難しそうです。個人的には、いきなりAGA治療専門クリニックに行くのは避けたほうが良いと判断しました。

結局、近所の皮膚科で治療を開始

さらに調べていくと、AGAは普通の皮膚科でも診療してくれるそうなので、まずは近所の皮膚科に行ってみることにしました。

皮膚科に行ったところ、まずはハゲの状態を観察し、父親や祖父がハゲているかの確認をされました。ちなみに、私は父がハゲています。祖父はハゲていないので、父方の祖母経由での遺伝の可能性が高そうです。

ハゲにはAGA以外にも円形脱毛症や、他の病気が隠れていることがあるそうです。最近は、一般の内科や泌尿器科でもAGAの治療をしているところが増えていますが、そのハゲが本当にAGAが原因なのかどうかは、皮膚科医以外には見分けがつきにくいこともあるそうです。まずは皮膚科医の診察を受けて本当にAGAなのかどうかの診断を受けるのが望ましいです。

私は、AGA(男性型脱毛症)と診断され、飲み薬と塗り薬による治療が始まりました。

AGA治療を開始!

いよいよAGA治療がはじまりました。

私はプロペシア(飲み薬/1mg)とミノキシジル(塗り薬/5%)を処方されました。AGA治療の王道とも言える組み合わせです。

プロペシア(飲み薬/1mg)

プロペシアはAGA治療の飲み薬です。有効成分フィナステリドを含有しています。AGA治療の最も基本的な薬で、半年くらいで効果が現れるとの説明で服用を始めました。

1日1回、1錠(1mg)を飲みます。飲む時間帯や食前食後などの制限がないため、自分のタイミングで継続することができます。私は夜、お風呂に入る前に飲むことにしています。

AGAの原因は、DHT(ジヒドロテストステロン)という物質です。DHTが毛乳頭細胞にある受容体に結合すると、髪の成長を止める信号が出されます。その結果、抜け毛が増えて、毛髪が薄くなってしまいます。

DHTは、体内にある5α還元酵素によって、男性ホルモンのひとつであるテストステロンが変換されて生成されます。

プロペシア(フィナステリド)は、AGAの原因であるDHTを生成する5α還元酵素を阻害することでDHTの生成を抑制します。この結果、毛乳頭細胞が活動を再開し、細くなった髪が太く成長したり、休止期の毛穴から毛髪が成長することができるようになり、AGA改善に効果が期待できます。

国内の臨床試験ではプロペシア1mgの1年間投与により58%、2年間で68%、3年間で78%の改善効果が認められています。また、1年間で40%、2年間で31%、3年間で20%の現状維持効果が認められています。3年で8割近くの方に改善効果があり、現状維持効果を合わせると98%以上の方に効果のある、有効性の高い薬です。

ただし、著名改善は頭頂部で6%、前頭部で2%程度となるため、誰もが劇的にハゲが改善するというワケではありません。過度な期待は禁物で、多少なりともハゲが改善されれば嬉しいなという気持ちで服用するのがいいと思います。

この調査対照は20歳以上50歳以下で、50代、60代と年齢が上がるに連れて期待値は下がります。若いうち、進行が進んでいないうちに治療を始めた方が効果が期待できます。

AGAは進行性の脱毛症なので、治療をしないとどんどんハゲが進んでしまいます。プロペシアによって進行が止まるだけでも儲けものと思って、私は服用をはじめました。

プロペシアは厚労省に認可された薬ですが、AGA治療は健康保険の対象外になるため、10割負担です。これはAGA治療の他の薬も同じです。価格は病院によって異なり、私が通った皮膚科では28錠で10,000円でした。ネットで調べると8,000円程度で販売しているクリニックもあるようです。

プロペシアにはジェネリック(後発医薬品)もあります。有効成分フィナステリドが含有されており、効果効能は同じです。ジェネリックのフィナステリドはオンライン処方の安いクリニックでは28錠4,000円程度で販売しています。

私は半年間は近所の皮膚科でプロペシアを処方してもらい、その後はオンライン予約できる電話診療のクリニックに変更して、今は、ジェネリックのフィナステリドを処方してもらっています。

オンライン処方のクリニックは安いのが魅力ですが、正直、診察はあってないようなものです。診察は電話診療ですが、事前に簡単な問診票に記入して提出しておいて、あとは電話で必要な薬の種類と数量を伝えるだけで診察は終わりです。

副作用があったときに細かく相談したり、頭髪の状態を見てもらって薬の効果があるのかどうかを判断してもらうためにも、多少高くても、最初は近所の皮膚科に通って診察を受けておくと安心です。

ミノキシジル(塗り薬/5%)

飲み薬のプロペシアと併せて、塗り薬のミノキシジルを使用しました。ミノキシジルは日本で唯一、AGAに対する「発毛」と「脱毛(抜け毛)の進行予防」の効果が認められている外用薬です。1日2回、朝と夜に頭皮に塗ります。

発毛効果っぽいことを謳った塗り薬は色々ありますが、医薬品としてAGAに対する発毛効果が認められている塗り薬はミノキシジルだけです。日本ではミノキシジルを最大5%まで配合できます。

ただし、AGA治療の基本は、あくまで飲み薬のプロペシア(フィナステリド)です。プロペシア(フィナステリド)に比べると、ミノキシジルはおまけ程度の効果と考えていいでしょう。

病院でも、塗り薬のミノキシジルに効果はあるけれども、面倒ならば別に使わなくてもいいよ、と言われました。私は多少でも効果があるのならばと使っていますが、費用や手間を考えて使わないのもありだと思います。

ミノキシジルを5%配合した製品は第1類医薬品に分類され、病院以外にも、薬剤師のいる薬局やドラッグストアで説明を受けた上で、購入することができます。他にも、インターネットで購入できます。

特にネットでは手軽に購入できますが、あくまで医薬品ですので、副作用などをよく確認した上で、購入してください。また、日本で認可されているのは5%配合までです。個人輸入や病院でより濃度の濃いミノキシジルも販売されていますが、それらは厚労省に認可された製品ではないので注意しましょう。濃度が高くなれば、当然、副作用のリスクも高くなります。個人的には、諸々のリスクを考慮して、そういった製品は使わないことにしています。

私は最初は病院で処方してもらい、その後はネットで市販品を購入しています。

日本で最初に発売されたミノキシジル外用薬は大正製薬の「リアップ」です。2018年に特許が切れたため、現在は、他のメーカーからも様々な製品が販売されています。

草彅剛さんと香取慎吾さんが出演するCMでおなじみのアンファーの「スカルプD メディカルミノキ5」やロート製薬の「リグロ EX5」などなど、様々な製品があります。

各社、ミノキシジル以外に頭皮環境を整える成分や血行を良くする成分を入れたり、価格を安くすることで差別化を図っています。

私は、加美乃素本舗の「加美乃素デルタ」を購入しています。加美乃素デルタは主成分であるミノキシジルだけが配合されており、頭皮環境を整える成分や血行を良くする成分は配合されていません。そのため、他の製品に比べて価格が安くなっています。

ミノキシジルも基本的にはずっと使い続けることで効果が出るので、長期間使用することを考えると、価格が安いことは大切な要素です。また、頭皮環境を整える成分や血行を良くする成分はあくまでおまけ的なものなので、それら自体に発毛効果や抜け毛防止効果が認められているわけではありません。

そのため、私は、長く使うことを考えて、シンプルで価格の安い、加美乃素本舗の「加美乃素デルタ」を使っています。

加美乃素本舗は1932年から続く老舗企業で、ヘアケア製品を多く扱っています。ネットで購入できるのも魅力です。楽天市場からも購入できます。

最初は副作用に悩まされる

まず、塗り薬のミノキジルについては、使用を始めたころに少しだけ頭皮に発疹ができました。ただ、2週間くらいで自然に収まり、その後は特に副作用は出ていません。

次に、飲み薬のプロペシア(フィナステリド)ですが、私は副作用のうち、性欲減退が現れました。症状はそれほど強くなく、病院に相談したところ、自然と治まることも多いとのことでしたので、様子を見ながら使用を続けたところ、1ヶ月くらいで元に戻りました。その後は特に副作用は出ていません。

臨床試験によると、プロペシア(フィナステリド)の性欲減退の発生確率は1.1%というデータがあります。プロペシア(フィナステリド)は副作用の少ない薬ですが、薬である以上、副作用の可能性は常にあります。特に、服用をはじめた当初は、不安があればすぐに相談できるよう、信頼できる病院で処方してもらうのがいいでしょう。

1ヶ月が経過して以降は、どちらも何ら異常なく使うことができています。

突然、抜け毛が増えた!?

服用をはじめてから3週間くらいすると、突然、抜け毛が増えてきました。

実はこれ、プロペシア(フィナステリド)の効果が出てきた証です。

髪の毛は成長期、退行期、休止期というヘアサイクルを繰り返しています。しかし、AGAではヘアサイクルが休止期で止まってしまい、新しい髪の毛が生えてきません。

プロペシア(フィナステリド)を服用すると乱れたヘアサイクルが正常に戻り、休止期で止まっている髪の毛の下から、新しく成長期の髪の毛が生えてきます。

そのため、休止期の古い髪の毛が抜け落ちて、一時的に抜け毛が増えるのです。これを初期脱毛(休止期脱毛)と呼びます。

一般的には服用を始めてから1ヶ月程度で抜け毛が増え始めて、1~3か月で落ち着くとされています。

初期脱毛(休止期脱毛)が発生するかどうかは個人差があり、まったく症状が見られない人もいるそうです。

突然抜け毛が増えると不安になると思いますが、これはプロペシア(フィナステリド)が効いている証ですので、心配な点は医師に相談して、服用を続けるかどうかは医師の指示に従いましょう。

3ヶ月後、ようやく髪が生えてきた!

プロペシア(フィナステリド)の服用を始めてから3ヶ月。ようやく、髪が生えてきました!

AGA治療3ヶ月後ビフォーアフター

まだまだハゲが目立ちますが、とりあえず少しでも生えてきたので一安心です。人によっては3ヶ月ではまだ効果が現れず、効果があるかどうかを判断するには6ヶ月服用を続ける必要があります。

3ヶ月の時点で髪が生えていなくても焦らずに、医師の指示に従って服用を続けましょう。

6ヶ月後、ハゲが目立たないレベルまで改善!

6ヶ月後の状態です。なんと、ハゲが目立たないレベルまで改善しました!

AGA治療6ヶ月後ビフォーアフター

治療開始前と比べると差は歴然です。正直、ここまでよくなるとは思っていなかったので、心から嬉しかったです。

プロペシア(フィナステリド)によるAGA治療は効果が出るまで時間がかかりますが、途中で止めずに続けてよかったです。

プロペシアをジェネリックのフィナステリドに切り替え

現在は、フィナステリド(飲み薬/1mg)とミノキシジル(塗り薬)を併用しながら治療を続けています。フィナステリドはプロペシアのジェネリック(後発医薬品)です。

私は、最初の半年間は近所の皮膚科で処方されたプロペシアを服用していましたが、その後はオンライン処方のクリニックでジェネリックのフィナステリドを購入しています。

フィナステリドは効果が出るまで半年(早ければ3ヶ月)は服用を続けなければなりません。薬なので、一定の副作用のリスクもあります。近所の皮膚科ではプロペシアしか取り扱いがなく、安いジェネリックの存在は知っていましたが、効果が出るまではきちんと皮膚科で診察を受けた方がいいだろうと判断し、最初のうちは多少価格が高い点は割り切って、皮膚科に通っていました。

最初は多少の副作用がありましたが、半年間継続して、きちんと効果が出て、副作用の症状もなくなって安定してきたので、皮膚科で対面で診察を受けなくても問題ないと判断して、オンライン診療を行っているクリニックでのジェネリック処方に変更しました。

私は浜松町第一クリニックのオンライン処方を利用しています。Webで問診票を提出して、電話で診察を受けて、薬を郵送で処方してもらうという流れです。価格は最安レベルで、処方実績が多く、厚労省の承認薬のみを扱っているので安心して利用しています。

これからも治療を継続

AGAは進行性の脱毛症で、完全な治療方法はありません。プロペシア(フィナステリド)も継続して飲み続ける必要があります。飲むのを止めると、数ヶ月で本来の状態に戻ってしまいます。

フィナステリドの治療データを見ると、2~5年後までは少しずつ髪が生えてくるようなので、まだまだよくなることを期待しています。その後は効果が頭打ちになり、人によってはさらに年数が経つと、また少しずつ抜け毛が増えてくることもあるようです。今後どこまで改善するのかは分かりませんが、とりあえずは効果があったので、十分に満足しています。

髪の状態を見る方法

M字ハゲは額にかかっている髪を持ち上げれば見ることができますが、頭頂部の髪の状態を見るにはちょっとしたコツがいります。頭頂部の髪を簡単に見る方法を紹介します。

ハンドミラー

一番のおすすめはハンドミラー(手鏡)を使う方法です。洗面所の鏡と合わせ鏡で使うことで、しっかりと頭頂部を確認できます。

ハンドミラーを頭の上に持ち上げて頭頂部を写し、角度を調整しながらハンドミラーに写った頭頂部を洗面所の鏡越しに見ます。

ハンドミラーは大きいサイズのものが見やすくておすすめです。洗面所で気軽に頭頂部のハゲの状態を確認できるので、一番簡単で、おすすめです。

3面鏡や4面鏡を使って頭頂部を見るものも売られていますが、正直、普通のハンドミラーがあれば事足りてしまうので、必要ないと思います。

スマホのカメラ

ハゲの状態はスマホのカメラで写真を撮って保存しておきましょう。治療は数ヶ月単位で続くので、記憶だけに頼ると、効果が出ているのかどうか分からなくなってしまいます。

写真として残しておけば、効果が出ているのかどうか、写真を比較して判断することができます。

頭頂部の写真を取る際は、ハンドミラーと同じように洗面所の鏡を使って合わせ鏡の要領で撮影すると簡単です。スマホを頭上に持ち上げて外側カメラを頭頂部に向けながら、ディスプレイに写っている映像を洗面所の鏡越しに見ると撮影しやすくなります。

マイクロスコープ

頭皮の状態を確認したいという方には、マイクロスコープがおすすめです。よくテレビ通販などで肌の状態を見るのに使っているあれです。

私は「サンコーの電子顕微鏡 Dino-Lite Basic E」を使っています。パソコンのUSB端子にマイクロスコープを接続することで、パソコンのディスプレイで拡大した頭皮の状態をリアルタイミに見ることができます。

こんな写真を撮影することができます。

マイクロスコープで撮影した頭皮の状態

マイクロスコープについては、無くてもなんの支障もありません。頭皮の状態が気になるという方は、マイクロスコープを使って見てみると面白いですよ。肌の状態なんかも見ることができます。

AGAに効果があった生活習慣

AGAに効果があった生活習慣を紹介します。といっても、私が勝手に効果があったと信じているだけです。

AGA治療の基本はあくまで飲み薬のフィナステリドと塗り薬のミノキジルです。生活習慣の改善だけではAGAの進行は止まらないので注意してください。

とりあえず、健康にいいことは間違いないと思うので、気になるものがあれば試してみてください。

野菜、豆腐、肉をよく食べる

髪の毛は食べたものを材料として体内で作られます。そのため、髪の毛の作成に役立つような材料を含んでいる食べ物を積極的に、バランスよく食べるようにします。

ミネラルやビタミンを豊富に含んでいる野菜、良質なタンパク質を含む豆腐や肉類をよく食べるようにしました。

外食の際にも、例えば牛丼を食べるならサラダをつける、うどんを食べるならかき揚げや鶏天を載せるなど、いろいろなおかずを一緒に食べるように心がけました。

よく、この食材が髪の毛にいい!などと紹介されていますが、一種類の食材を食べただけで髪の毛が生えてくることはあまりないと思います。体質的にそういった人もいるかもしれませんが、それよりも、バランスよく、体に良いものを食べるように心がけました。

インスタント食品を食べない

反対に、インスタント食品はできるだけ食べないようにしました。インスタント食品はほとんどが炭水化物と脂質で、ビタミンやミネラル、タンパク質などの栄養がほとんど入っていません。

まあ、たまには食べますが、あまり頻度が多くならないように注意しています。無理にゼロにしようとすると続かないので、たまに食べるくらいならいいかな程度の気持ちで続けています。

おやつはナッツや果物を食べる

小腹が空いたときのおやつもできるだけ栄養のあるものを食べるようにしています。おすすめはナッツや果物です。ナッツはミネラル豊富で、果物はビタミン豊富です。ナッツは塩分を使っていない、素煎りのものがいいでしょう。

干し芋とかドライフルーツもいいと思います。こちらも、お砂糖を添加していないものがいいでしょう。

スナック菓子や砂糖菓子を食べない

スナック菓子や砂糖をたくさん使ったお菓子はできるだけ食べないようにしましています。やっぱり体に良くないですからね。

とはいえ、スナック菓子も砂糖菓子もたまには食べます。

夏のアイスは…よく食べます。

サプリメントはお好みで

髪が生えてくる!というサプリメントは色々売られています。ですが、これらは医薬品のように厳しい臨床試験が行われて効果が認められたものではありません。

サプリメントは、特定の成分を濃縮した食品の一種です。副作用はほとんどないと言われていますが、医薬品ではないので効果もあまりないと思います。あくまで、健康補助食品です。飲みたい人はお好みでどうぞ。

私は飲んでいません。それよりも、普段の食事でいろいろな食材をバランスよく食べるように心がけています。

早寝早起き

髪の毛を生やす毛母細胞は、就寝中に分泌される成長ホルモンによって活性化されます。良質な睡眠をとることで、髪の毛が生えやすくなります。

できるなら、早寝早起きを習慣にしましょう。難しい場合でも、十分な睡眠時間を確保できるように心がけましょう。

運動

AGA治療をはじめたのを機会に、運動をはじめました。運動をすると、全身の血流が良くなり、新陳代謝が改善し、細胞が活性化します。

ほぼ毎朝、1.5kmくらいを10分くらいかけて走っています。短い距離と時間ですが、これくらいでも十分効果があると思います。体力的にも時間的にも負担が少ないので、継続しやすいです。

朝走ると、気分がリフレッシュして、体調もスッキリとします。疲れるどころか、運動していなかった頃と比べて元気な状態で一日を過ごせるようになりました。

運動前に軽くストレッチして、帰ってきたらシャワーを浴びているので、以前より30分早く起きるようにしています。

シャンプー

頭皮が荒れたり、毛穴が詰まっている人は、シャンプーの種類ややり方を変えてみましょう。

頭皮が荒れているかは自分ではわかりにくいので、皮膚科でAGAの診察を受けた際に、先生に聞いてみるといいと思います。自分で髪の毛を軽く引っ張ってみて、痛みを感じるようなら頭皮が荒れている可能性があります。

毛穴が詰まっているかどうかは上で紹介したマイクロスコープで見ることができます。

シャンプーは、わざわざ育毛用の高級シャンプーを使う必要はないと思います。何度も書いていますが、厳しい臨床試験で効果が認められた薬以外は、それほど効果がないからです。

私は花王のキュレルのシャンプーを使っています。おすすめです。頭皮が荒れやすい人は一度試してみてください。

私はやらないAGA治療

AGA治療の王道は飲み薬のプロペシア(フィナステリド)と塗り薬のミノキジルです。

他にもの飲み薬や植毛などがありますが、私はこれらはやらないつもりです。

飲み薬のプロペシア(フィナステリド)と塗り薬のミノキジルで効果が出なくなったら、潔くハゲようと思います。私がなぜ他の治療方法はやらないつもりなのか、理由と合わせて紹介します。

ザガーロ(デュタステリド)

ザガーロ(デュタステリド)は飲み薬のAGA治療薬で、プロペシア(フィナステリド)に続いて認可されました。

ザガーロが製品名、デュタステリドが成分名です。ザガーロ以外にも、デュタステリドを含有したジェネリックが発売されています。

AGAの原因であるDHTを生成する5α還元酵素にはI型とII型の2つのタイプがあります。

フィナステリドが5α還元酵素のII型だけを阻害するのに対し、デュタステリドはI型とII型の両方を阻害することができます。

そのため、フィナステリドよりも発毛効果が高いと言われており、約1.6倍の発毛効果があるという検証結果が報告されています。

一見、フィナステリドよりも良さそうですが、デュタステリドはフィナステリドよりも副作用が強く出る傾向があります。

そのため、一般的にはまずはフィナステリドを試して、フィナステリドで効果が出ない、もしくは効果が不十分という場合にデュタステリドに切り替えて試すという処方が多いようです。

AGA治療薬として、プロペシアは世界60ヶ国以上で認可されていますが、デュタステリドが認可されているのは韓国と日本の2ヶ国だけです。

もちろん、厳しい審査を経て認可されているものですが、欧米で認可さていないという点が、個人的には気になります。一般的に、医薬品は欧米で先に認可されて、数年遅れて日本で使えるようになるという流れが多いと思うので、なぜ、欧米で認可されていないのか、というのが不安要素です。

フィナステリドと比べて副作用が出やすい点、韓国と日本でしか認可されていない点を考慮して、フィナステリドで効果がいまいちという状態になっても、デュタステリドは服用しないつもりです。

少なくともフィナステリドで一定の効果が出ているうちは、より効果が出やすいというだけでデュタステリドに切り替えるつもりはありません。

ミノキシジルタブレット(飲み薬)

ミノキジルの飲み薬をミノキシジルタブレットと呼びます。日本ではミノキジルは塗り薬としてのみ認可されていて、飲み薬のミノキジルは日本では認可されていません。

米国では飲み薬が降圧剤として認可されていますが、重篤な副作用等がある場合にFDA(アメリカ食品医薬品局)が警告する「Boxed Warning」に指定されており、医師により特に慎重に投与すべき医薬品とされています。FDAはAGA治療には使用しないように警告をしているます。AGA治療目的で服用するのは副作用のリスクが大きすぎるのです。

しかし、発毛効果があるということで、ミノキジルタブレットをAGA治療に使っている方が一定数います。

インターネットの個人輸入代行業者で購入できたり、一部のAGAを専門とする医療機関では積極的に処方されていたりします。国に認可された薬ではないので、重篤な副作用が出ても、国の救済制度は適用されず、すべて自己責任ということになってしまいます。

これは大変危険なことだと思います。多くの医師もミノキジルタブレット服用の危険性を指摘しています。

日本皮膚科学会のガイドラインでも「ミノキシジルの内服を行うべきではない(無効あるいは有害であることを示す良質のエビデンスがある)」と評価されています。

ミノキシジルタブレットは危険性が大きすぎるので、絶対に服用しません。

植毛

植毛には人工植毛と自毛植毛があります。

まず、人工植毛については免疫システムが拒絶反応を起こすなどのリスクがあります。過去に多くの有害事象の報告があるため、FDA(米国食品医薬品局)は人工毛自体を有害器具として指定し,人工毛の使用を事実上禁止しています。

日本皮膚科学会のガイドラインでも「日本国内で人工毛植毛術を施行することに医療法上の問題はないが、有害事象の発生を看過できないため、安全性に関する高い水準の根拠が得られるまでは、原則として人工毛植毛術を行うべきではない」とされています。

一方、自毛植毛については一定の有用性が認められています。

しかし、生着しないと抜け落ちてしまうことがある、傷跡が残る場合がある、合併症を引き起こす可能性があるなどのリスクがあります。また、植毛部以外のAGAの進行は止められないという問題があります。

さらに、自毛植毛は費用が高額になります。植毛を検討するような状態ではAGAがそれなりに進行していると考えられるため、数百万円単位の費用がかかるようです。

個人的には、それだったら他のことにお金を使ったほうがいいので、AGAが進行しても、自毛植毛はやりません。このあたりは、何を大切にするか、何にお金を使いたいか次第なので、各自の価値観に基づいて決めればいいと思います。

まとめ

AGA治療6ヶ月後ビフォーアフター

AGA治療を始めてから半年、個人的には十分に髪が生えてきました。

私が行ったのはプロペシア(フィナステリド/飲み薬/1mg)とミノキシジル(塗り薬/5%)による治療です。AGA治療の王道です。今後もこの2つで治療を続け、できるだけ長く現状を維持できるよう、生活習慣などにも気をつけつつ過ごしていきたいと思います。

AGAは進行性の病気なので、いずれ薬が効かなくなって、AGAが進行してしまう可能性もあります。そういった際には、デュタステリドやミノキジルタブレット、植毛などの治療方法が存在しますが、個人的にはこれらの治療法はリスクが大きすぎたり、費用が高すぎたりといった問題が大きいと考えられるため、採用しないつもりです。

AGAがある程度進行して、どうしようもなくなったら、思い切って坊主頭にしてしまおうと思います。どうしても見た目が気になるようならば、最近は質の高いウィッグ(かつら)が多く出ているので、そちらを検討します。

髪の毛がハゲ始めると不安になると思います。私もそうでした。そして、世の中にはそんな不安を煽り、不安に付け込んでお金を儲けようという人たちが溢れています。

そして、大半の製品やサービスはほとんど効果がないか、効果があってもリスクが大きすぎるものです。良いものは高いという理論は、AGA治療には当てはまりません。高額なものほど、怪しいと思った方がいいでしょう。

まずは、焦らず、近所の皮膚科など信用できる病院で診察を受けて、医師の指示に従って王道の治療法を試してみてください。治験のデータに基づけば、大半の人はそれである程度の効果が出るはずです。効果がなければ、そこで諦めるか、もう一歩踏み込んで治療をするか、そのときに考えましょう。

一通りのことをやって、ダメなら潔く諦めましょう。人生、時には諦めが肝心です。髪は大切ですが、健康を害するようなリスクを犯してまで危険な治療に手を出す必要はありません。

中途半端に髪の毛を残すくらいなら、坊主頭にしてしまいまいましょう。ハゲても堂々としていればいいのです。